雨水調整池とは? 大雨洪水から町を守るすごいやつ!

雑記
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公園やグラウンドで遊ぶときに、

「ここは大雨の時に水が流れ込む雨水調整池です。」

という看板が立っているのを見たことはありませんか?

えっ!?周りに家も立っているのにここに水を流すの?

そんな風に、ちょっと怖いなと思う方もいるのではないでしょうか。

この聞きなれない「雨水調整池」がどんなものなのか、

この記事で解説しますので、よかったら読んでいかれてください!

 

1、雨水調整池ってなに?

雨水調整池は、

みなさんが住んでいる市や町が作った、

排水溝に流れる雨水を貯めるための場所です。

町の排水溝は、降った雨を川や下水処理場へ流す役割があります。

普通の強さの雨なら、排水溝を流れていっておしまいですが、

強い雨が短い時間にドザーッと降ったときや、

強い雨がずっと降り続いたときには、

排水溝の水を流す先の川や下水処理場から水があふれてしまいます。

そうなると、川の近くや処理場の近くは水に浸かってしまうので、

これを防ぐために、雨水調整池に排水溝の水を貯めておきます。

雨水調整池に来た水は、貯めている途中から、

川や処理場からあふれないくらいの水の量になるようにコントロールして、

流し続けることで、どこからも水をあふれさせることなく、

大雨をやり過ごすことができます。

実はとても重要な役割を持っている池なのです。

 

2、町を守るために町に水を入れるの?

さて、なぜ雨水調整池は町の中にあるのでしょうか?

「もしもあふれてしまった時のために、

人が少ない山や野原に作ればいいのに!」と思う人もいると思います。

雨水調整池が街中にある理由は、

(全部がそうだとは言い切れませんが、)多くの場合は、

洪水になりやすいのは、野原や山ではなくて町だから、です。

野原や山に降った雨は、地面に染み込んで行くので、

表面を一気に流れたりせず、洪水になりにくいです。

しかし、町の中で雨が降ったときは、

アスファルトやコンクリートや家の屋根など、

水が染み込まないところがすごく多いため、

ほとんど全部の水が排水溝へ集まって流れていきます。

そして、排水溝に集めた水をどこかに貯めておこうとすると、

貯めておく場所までの水路を作らないといけません。

水路が長くなればなるほど、

それを作るためにかけるお金も時間も多くなってしまいますし、

水路が壊れていないか点検する手間も多くなってしまいます。

そして、貯めておいた水を少しずつ流したり、

水があふれそうで危ないことを人に伝える役目を合わせようとすると、

町の中に、強い雨に負けない雨水調整池を作るのが、

一番安全で、効率が良いのです。

 

3、雨水調整池があふれたりしないの?

絶対にあふれないとは言えませんが、

ほぼ確実にあふれません!

、、、なんだか政治家みたいなことを書いてしまいました。

雨水調整池の大きさを決めるときに、色々なことを考えてから決めるのですが、

例えば、

・その地域に今までどれぐらい強い雨が降ったことがあるか?

・雨が降った時の水の流れのシュミレーションの結果は?

・これから先はもっと家や道路が増えるのか?田んぼや畑は増えるのか?

・下水処理場の能力アップは計画しているか?

・わざと安全な土地(遊水池)に川をあふれさせてしのぐ計画はあるか?

などなど、、、本当にたくさんのことを考えてから決定します。

お金と土地がいくらでも使えるなら、

めちゃくちゃどでかい雨水調整池を立てれば完璧なのですが、

みんなが出してくれた税金と、みんなで使う土地を使って作るので、

過去に降った一番強い雨や、

10年に一度降るかも?ぐらい強い雨を想定して、

かけた税金に対して、一番効果が高くなるように雨水調整池が作られます。

そして、雨水調整池があふれてしまうとしても、

あふれるまでにはかなり長い時間がかかります。

どれだけ強い雨が降り続いたとしても、

少なく見て半日は余裕でもちます。

その間に早く逃げてもらうためにも、雨水調整池は作られているのです。

 

4、他に洪水を防ぐ方法はないの?

洪水を防ぐには、大きく分けて次の3つの方法があります。

①水を貯める

水を貯めるのは雨水調整池だけではなく、

家庭の屋根に貯水槽を作ったりしても効果があります。

一つ一つの家に貯めることができる水の量は少なくても、

全てのお家が水を貯めてくれたら、合計の量はかなりの量になります。

問題は、個人でお金を出して家を改造しないといけないので、

誰もやってくれないことです。

②水を地面へ染み込ませる

排水溝を通った水は、

流れの向きを変えるときに、

「ます」を通ってから流れる方向を変えます。

「ます」は、こんなやつのコンクリートバージョンです。

この「ます」の底や周りをメッシュにすることで、

アスファルトやコンクリートの下の土に水を染み込ませることができます。

(これを雨水浸透ます、と言います。)

これは取り付けも簡単で、ますの値段も高くないので、

今一番流行りの洪水対策だと思います。

さらに住んでいる市や町によっては、

ますの設置のために補助金を出してくれることもあるので、

個人の家の中にも設置が進んでいます!

・川を大きくする

川の底を掘ったり、川の堤防を高くすることで、

川へ流すことのできる水の量を増やします。

正直言って超大変でめっちゃお金がかかるので、

大規模な洪水対策として採用されることはないのではないでしょうか。

手段の一つであることは間違い無いです。

 

 

 

ここまで雨水調整池について、私の知っていることを書きました。

この記事を読んでくださったかたの助けになれば、嬉しいです。

他にもいろいろな記事を書いていますので、

よかったら読んでくれるとすごく嬉しいです。

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