浄水場のお悩み ろ過の仕組み なぜ飲める水を作れるのか?

雑記
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いつもきれいな水を作って届けてくれる浄水所ですが、

どうやって、そのまま飲めるほどきれいな水を作っているか、

仕組みを知らない方も多いのではないでしょうか?

そんな浄水場の仕組みの中でも、

薬品などをあまり使わない簡単な仕組みである、

「ろ過」のお話をご紹介します!

 

1、ろ過とは何か?

ろ過といえば、家庭の蛇口にろ過機がついている所もありますよね!

また、お魚を家で飼っている方にろ過機はおなじみだと思います。

ろ過のイメージをお伝えすると、

「細かい網目で汚れをキャッチする仕組み」

だと考えてください。

大きい網目の下に、それよりも小さな網目をセットしておくことで、

上から順番にどんどん汚れがキャッチされて、

最後にはきれいな水だけが出てくる、というわけです!

 

2、ろ過のメリットデメリット

ろ過は、網目の代わりになるもので汚れをキャッチしていくだけなので、

基本的には特別に薬品を使わなくても良いというメリットがあります。

薬品を切らしてしまったり、

薬品にかけるコストが高くなりすぎたりする心配がないわけですね。

逆にデメリットとして、

きれいな水を作るまでに時間がかかるということが挙げられます。

ゆっくり、ゆっくりと汚れをキャッチしていくため、

どうしても時間がかかってしまいます。

また、汚れをキャッチした部分は、

掃除するか、取り替えるなどして、

定期的にきれいにしないと目詰まりを起こしてしまいます。

このような問題に対処しながら、

浄水場の方々はきれいな水を作ってくれているのです!

 

3、緩速ろ過と急速ろ過

ろ過の方法には大きく分けて2つの方法があります。

特に薬品を使わず、ゆっくりと水を流して汚れを取り除いていく、

緩速ろ過と、

ろ過する前に、薬を使って汚れをモワモワした塊にして、

先にある程度汚れを取り除いてから、一気にろ過してしまう、

急速ろ過があります。

大きな都市の水を作っている浄水場は主に急速ろ過を採用しています。

緩速ろ過は薬を使わないため、なんとなく良いイメージがありますが、

大勢の人が住む街へ配る水を作るためには、

緩速ろ過では時間がいくらあっても足りません。

また、緩速ろ過の建物をたくさん作れば良い!と思っても、

広大な土地が必要になってしまい、現実的に無茶なのです。

そこで、必要最低限の薬品を使って、

効率よく水をきれいにする急速ろ過が一般的に使われているということですね!

 

4、ろ過に必要なものと必要な後処理

ここまでにも紹介しましたが、

ろ過に必要なのは、

汚れをキャッチする網目と、

汚れを固めてしまう薬品の二つです。

汚れをキャッチする網目は、

石や砂、繊維のフィルターや活性炭を組み合わせて作られています。

網目には汚れが溜まっていくので、

定期的に掃除したり、

素材を交換することで、いつきれいな水を作れるようにしています。

一方で、汚れを固める薬品は、

アルミニウムの力を利用した、凝集剤というものを使います。

これで、網目に通す前の水から汚れを固めて沈めてしまい、

早くきれいな水を作れるようにしています!

ただ、沈めた汚れはポンプで吸い上げて、

なるべく乾かして小さくしてから捨てる必要があります。

 

5、後処理にもう一工夫

NiSi

固めて沈めた汚れや、網目に残った汚れは、

ドロドロの汚泥として集めて、一気に処理して捨てるようになっています。

この汚泥は体積の98%以上が水で、

汚れ成分がその中に溶けて茶色や黒に見えます。

この汚泥をなるべくうまく乾かさないと、

ゴミ捨て場まで運ぶ人も大変、

ゴミ捨て場の容量を埋めてしまって大変、と、

結構厄介な存在です。

この汚泥の水をうまく絞るために、

色々なメーカーが脱水機を試行錯誤して作っていますし、

凝集剤を使う人は、

なるべくうまく汚れが固まる使い方を日々模索しています。

さらに、凝集剤を作っているメーカーは、

より効率よく脱水できる汚泥を作れる凝集剤を研究したりしていて、

とにかくたくさんの人が、汚泥の脱水に躍起になるほど、

難しくて重要な問題なのです。

また、汚泥は捨てるだけではなく、

うまく固めてレンガにしたり、

固めた汚泥を燃やして燃料がわりにしたりと、

リサイクルの方法があの手この手で発案されています。

これからの技術開発で、どんな面白い方法が出てくるのか、

私も楽しみにニュースを見ながら、自分でも時々考えてみています!

 

ここまでで、私の経験から、

浄水場のろ過の仕組みについて書いてみました。

少しでも、この記事を読んでくれた方の助けになれれば嬉しいです!

 

また、他にも色々なジャンルで記事を書いていますので、

よければそちらも読んでもらえると嬉しいです。

読んでいただきありがとうございました。

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